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膝(ひざ)の痛み

更新日:2024年3月25日


膝の痛み|有栖川整形外科

膝の痛みを引き起こす主な病気として以下の疾患があります。


若年期 オスグッド・シュラッター病 成長痛 

    外傷 半月板損傷 前十字靭帯損傷 膝関節内側側副靱帯損傷 

中年期 変形性膝関節症 膝特発性骨壊死

    外傷 半月板損傷 前十字靭帯損傷 膝関節内側側副靱帯損傷 

高齢期 変形性膝関節症 膝特発性骨壊死 


これらの原因は、加齢、遺伝などにより、軟骨や骨、関節といった膝の動く部分の「炎症」か「変形」から来る痛み、外傷により靭帯や半月板、軟骨、骨の損傷などが挙げられます。


STEP1 |原因を調べる

まずはご自身の病名や重症度を知ることから始めよう



● デジタルX線検査

被曝量が少なく、デジタル処理にて均一な良い画質のX線検査により、関節の変形や形状を確認します。


● MRI検査

X線検査ではみることができない半月板や靭帯、軟骨の状態を確認します。

※必要に応じて連携機関でMRI撮影を行います。


● 超音波検査

高性能超音波診断装置で靭帯や筋肉の損傷の程度を確認します。




STEP2|痛みをとる

一人ひとりに最適な治療


● 薬

消炎鎮痛剤には、アセトアミノフェンや非ステロイド性消炎鎮痛薬、神経障害疼痛治療薬などから最適な薬を選択します。


● 漢方薬

当院では、患者様の治療に西洋医学に加え、漢方医学を取り入れています。


● ブロック療法

ブロック療法は、痛む部位の神経付近に麻酔薬を注射することで、痛みを取る治療法です。

薬物療法と比べて全身への影響が少なく、即効性が高いというメリットがあります。


● ヒアルロン酸の関節内注射

ヒアルロン酸をひざ関節へ注入することで、痛みの緩和や関節の滑りが良くなるといった効果が期待できます。


● PRP-FD関節内注射/自費診療

自分の血小板を活性化した成長因子を関節内に注入して、損傷した組織の修復を促し、ひざの痛みの改善を図る治療です。


● 体外衝撃波/自費診療

衝撃波を患部に照射する新しい治療法、疼痛緩和と血流改善が期待できます。



● リハビリテーション


● 手術療法

手術が必要な場合、慶應義塾大学病院や広尾病院、日赤病院などの専門病院にご紹介します。



STEP3|痛くないカラダをつくる

予防・エイジングケア



● コンディショニング/自費診療

当院のコンディショニングは、医療資格を持つ理学療法士が医師の診断をもとに、症状の改善はもちろん、予防医学に基づいてストレッチからトレーニングで身体の状態をより良い方向に整えていきます。


● インソール作成                                足の形と歩行分析からつくる完全オーダーメイドインソールで、歩行をサポートします。


● メデイカルダイエット                       

医師のサポートを受けながら医薬品や医療機器などを用いて、減量やボディメイクをはかる健康的なダイエット法です。


● Youtube(動画)

自宅でもご自身に最適な体操を紹介しておりますので、ぜひお試しください。





変形性膝関節症


症状

変形性膝関節症は、膝の関節の軟骨とその下にある骨(軟骨下骨)が時間とともに徐々に損傷し、劣化する病状を指します。この症状は慢性的に進行している症状です。


この状態によって引き起こされる典型的な症状には、膝の痛み、腫れ、活動後や朝方に感じる関節のこわばり、そして関節の動きの範囲が狭まることが含まれます。


痛みは活動中に悪化することが多く、静止している時には軽減する傾向にあります。疾患が進行するにつれて、膝関節の形状が変形します。


原因

変形性膝関節症の原因は、関節を保護する軟骨の摩耗や損傷にあります。軟骨が減少すると、骨同士が直接摩擦するようになり、痛み、腫れ、そして動きの制限を引き起こします。


この疾患は加齢による退行性変化が最も多く、過体重、過度の使用、膝まわりの筋力低下、過去の膝の怪我、スポーツ活動などが原因などによっても発症することがあります。


診断には症状やレントゲン画像検査によって骨の隙間や骨棘の状態によって変形の進行度を分類するK-L分類によって重症度を診断します。

治療・アドバイス

保存療法:薬物療法(痛み止めや抗炎症薬)、膝のサポートや装具の使用、体重管理、活動の調整などが含まれます。これらは症状の軽減を目的としています。


再生療法:変形性膝関節症を含む様々な関節疾患の治療に用いられる比較的新しい手法です。当院ではPRP-FDとは、ご自身の血液から抽出した血小板由来の成分を濃縮してフリーズドライの製剤を作成し、これを直接ひざに注入する治療法を採用しています。この治療法は、患者自身の血液から得られる成分を用いて、関節の修復を促進し、痛みを軽減することを目的としています。


リハビリテーション:医師の指示のもとリハビリテーションを行います。変形性膝関節症では柔軟性を向上させるストレッチング、関節の安定性と力を高める筋力トレーニングなど、個別のリハビリ計画が立てられます。また必要に応じてインソール作成も行っています。


インソール作成:変形性膝関節症におけるインソール療法は、膝の痛みや機能障害を緩和するための非侵襲的な治療法です。この方法では、特別に設計されたインソール(靴の中敷き)を使用して、歩行時の足のアライメント(位置関係)を調整し、膝への負担を軽減することを目的としています。


手術:膝の変形が重度の場合、または保存療法など他の治療方法で改善が見られない場合に検討されます。関節鏡手術、軟骨再生手術、骨切り術。部分的または全膝関節置換術などがあります。

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靭帯損傷

症状

膝関節の靭帯損傷は、膝への直接的な衝撃、不自然な方向へのねじれ、または極度の力がかかる動作によって発生しやすいのが特徴です。特にスポーツ中の接触、急な方向転換、不安定な着地などで発症することが多く、日常生活ではつまずきや転倒でも損傷することがあります。


膝関節の靭帯損傷による症状は主に膝の不安定感、膝の腫れや熱感、そして場合によっては「ブッツ」という音(ポップ音)を伴う場合があります。また、重度の損傷の場合は、歩行できないまたは膝が正常に曲がらない、または伸びないこともあります。


無治療で放置すると将来的に変形性膝関節症を発症するリスクが高くなるため、症状があれば速やかに整形外科を受診することをおすすめします。


原因

ここでは膝関節の靭帯損傷と紹介していますが、膝関節には前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯など沢山の靭帯が付着しており、膝への直接的な衝撃、不自然な方向へのねじれ、または極度の力がかかる動作や負荷によって損傷場所が異なります。


一般的にはスポーツ中の接触、急な方向転換、不安定な着地、または転倒時など明らかな誘因を認める場合に発症することが多いです。


治療法・アドバイス

保存療法:損傷が軽度で不安定性が大きくない場合や、日常生活に大きな支障がない場合などは手術を行わず、保存療法をおこなう場合があります。まずは膝の炎症を抑え、腫れを減少し、必要に応じて装具による固定を行いつつ、痛みや組織の回復に合わせて理学療法士によるリハビリテーションを行います。必要に応じて痛み止めを内服したり、注射で貯まった水を抜いたりする場合もあります。


リハビリテーション:医師の指示のもと理学療法士によるリハビリテーションを行います。損傷した靭帯の回復を促し、膝の安定性を高めるための筋力や可動域の改善を図り、安定性を獲得していきます。リハビリテーションでは膝の動きを改善する運動が中心となります。


手術:重度の損傷や、保存療法やリハビリテーションでの改善が見られない場合には、手術が選択されることがあります。手術には、損傷した靭帯を再建する方法があり、長期的な膝の安定性を確保するために行われます。手術後も、成功した回復のためにはリハビリテーションが不可欠です。




半月板損傷


症状

半月板損傷の主な症状は、膝の痛み、腫れ、引っ掛かり感や可動域の制限などがあります。膝を曲げたときから伸ばした時に動きが制限される「ロッキング」があることも特徴的です。


膝に体重をかけて膝をひねる動作で発生しやすく、膝の靭帯損傷に合併して生じる場合もあります。

原因

半月板損傷の主な原因には、スポーツ外傷など急激な方向転換や膝への直接的な衝撃によって発症したり、加齢変性によって半月板損傷が発生する場合があります。

治療法・アドバイス

保存療法:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による痛みの管理を行い症状を軽減・緩和します。


リハビリテーション:医師の指示のもと理学療法士によって行われます。リハビリテーションでは膝の周りの筋肉を強化し、膝の安定性を高める運動や、膝の可動域を改善するためのストレッチングが含まれます。運動療法を行うことで膝の機能を改善し、関節痛を抑えます。


手術:保存療法やリハビリテーションで改善が見られない場合や、損傷が重度の場合には手術が必要になることがあります。手術には、損傷した半月板を修復する方法や、必要に応じて損傷した部分を除去する方法があります。手術後はリハビリテーションを行い、膝の機能を回復させます。




オスグッド・シュラッター病


症状

オスグットシュラッター病の主な症状は、運動時に脛骨(すねの骨)の突出部分近くの痛みが生じます。またこの突出部分に圧痛や腫れを認める場合があります。


この痛みは、走ったり跳んだりするなどの活動をした後に悪化することが一般的です。場合によっては、痛みが安静時にも持続することがあります。

原因

オスグットシュラッター病は、成長期にある子供や青少年に多く見られます。この病気は、膝の周りの筋肉が成長している脛骨の突起部分に過剰な力をかけることで発生します。


スポーツや身体活動が原因で、特に成長期の急激な成長がこの過剰な力の原因となることがあります。

治療・アドバイス

保存療法:一般的に保存療法が行われます。保存療法では、痛みと腫れを軽減するために安静を保つことが推奨されます。また痛みに応じてサポーター装着なども行います。


リハビリテーション:医師の指示のもと理学療法士によって行われます。リハビリテーションでは、膝の筋肉を強化し、柔軟性を向上させる運動が含まれます。これにより、膝へのストレスを減少させ、痛みを軽減することが目的です。特に大腿四頭筋のストレッチングと強化が重要とされます。


手術:オスグットシュラッター病に対する手術は非常に稀です。手術は、膝の下の突出した骨片を除去することを目的としていますが、これは成長が完了し、症状が持続する成人に対してのみ適用されます。大半の場合、オスグットシュラッター病は時間とともに自然に改善しますが、症状の管理と適切な活動調整が重要です。

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